ピットマスターとは
父から子へ、師から弟子へと技術を継承するのが一般的で、日本の職人に近しいものです。「ピットマスター」とは、正統に技術継承を受けたバーベキュー料理人の呼称といえるでしょう。
テキサスBBQのピットマスターの役割
ピットマスターは、お肉を調理するのが上手であれば良いというものではありません。 テキサスBBQは、薪(まき・たきぎ)を燃やすことによる加熱・スモーク(燻製)で調理することが大きな特徴ですが、設備としてスモーク窯を必要とします。
ピットマスターはそのスモーク窯を設計・開発する技術も有している必要があるのです。
一般的にシェフは調理技術には長けていますが、科学的な知識にうといことが多いです。
けれどもピットマスターには、窯や熱に関する科学的な知識も求められ、シェフと言うよりは職人というべきものです。
具体的には、テキサスBBQのピットマスターは以下のことができなければなりません。
1.スモーク窯を設計・開発する。
2.スモーク窯を製造する。(他人に製造指示を出すことができるというのもOK)
3.薪を燃やしているスモーク窯の中の温度を一定にコントロールする事ができる。
4.スモーク窯の中の薪の位置の調整などにより、自由に温度差を創り出す。(窯内の温度のグラデーション)
5.肉を加熱することによって起こる、化学的反応に関する基礎的な知識を身に付けている。
6.どんな肉でも、どんなスモーク窯でも、BBQを行うことが出来る。
7.スモーク窯で調理したBBQの肉の品質を保証する。
8.食品の質に関する基準を理解し、仕上がりの料理の味を最高にするための肉の選定について理解している。