まずは熱の違いを知りましょう
輻射熱(フクシャネツ)
特に遠赤外線をたくさん放出するほど、食材を効率よく加熱できると言われていて、その代表格が炭火です。炭火が熾り、高温に達することで多量の遠赤外線を放出し続ける事ができるそうです。
伝導熱
バーベキューではお肉や焼きそばを焼くときに鉄板を使ったりしますが、これは伝導熱を使って焼いているといえます。
対流熱
例えば、水や空気は暖められると比重が変わります。そのため、お風呂を沸かすと、温かい水は上方に、まだ温まっていない水は下方に動き、循環しつつ、お湯全体が温まっていきますよね。日常の家庭でもボイルは代表的な調理法ですが、これは対流熱によって加熱しているといえるわけです。
バーベキューで使う熱源の特徴と使い方
炭火
炭火による輻射熱(フクシャネツ)は、遠赤外線により食材の表面を効率よく加熱することができ、例えばお肉であれば表面を先に綺麗に焼いてしまうので、旨みや肉汁を中に閉じ込め、美味しく仕上げる効果が期待できるといわれています。
また炭火による薫煙効果で日本人好みのフレーバーが食材に付けることもできます。一方、輻射熱(フクシャネツ)は目に見えない熱ですから、ご家庭のガスコンロのように火勢を見つつコントロールするようにはいかないわけで、初心者の方は火加減がよくわからず、失敗してしまうことも少なくありません。
経験を重ねれば、手をかざして熱を測って炭の量を調節したり、炭のレイアウトを変えることで火力を調整したりできるそうですが、ちょっと難しそうですよね。
もっと簡単にできないのかなとお考えの方は自由に炭火と食材の距離を調節できる、高さ調整機能付きのグリル・コンロを選びましょう。
ただ、これを使っても上手に炭火を使いこなすまでは、経験が必要になるかもしれません。加えて炭火は食材を乾かす作用があるため、乾きやすい食材や水分が少ない食材は避けたほうが方がよいと思われます。
上述の特徴からポイントを抜き出すと、炭火を加熱手段として選ぶべきケースは次の4つとなります。
- 炭火で表面をきれいに焼きつつ輻射熱で中まで加熱しながら、肉汁や旨みを閉じ込めたい!
- 炭火焼フレーバーを付けたい!
- 火加減の繊細なコントロールを必要としないとき!
- 鮮度がよく瑞々しい食材で、身が締まるといっそう美味しい食材のとき!
アウトドア用ガスグリル・コンロ
アウトドア用ガスグリル・コンロは、フライパンや鍋などの調理器具を使って、伝導熱・対流熱により食材を加熱します。
好きな時に着火・消火をすることができ、火力も自由に調整できるため、ご家庭のキッチンさながらに高度な火加減を要するレシピにも挑戦しやすいのが特徴です。
ただし、ガスグリル・コンロは、ガスがなくなると消火してしまうので、ガスの残量に注意が必要です。
ガスの残量は外見では分りにくいので、ガスの残量がわかるメーターがついているグリル・コンロを選びましょう。
上述の特徴からポイントを抜き出すと、ガスグリル・コンロを加熱手段として選ぶべきケースは次の4つとなります。
- 繊細な火加減を要するとき
- 鉄板焼きや焼きそばなど、お手軽にバーベキューを楽しみたいとき
- 直火で炭火焼フレーバーをつけるのではなく、鉄板や鍋の上で直接食材に調味をしたいとき
- フライパンや鍋など、伝導熱や対流熱で加熱して調理したいとき
まとめ
レシピによって加熱手段を使い分けているはずです。ガスコンロがあるのに、一生懸命に炭火・鉄板で焼きそばを作るのは、あまり良い方法ではないのかもしれませんね。
ぜひ次回のバーベキューを楽しみ際には参考にしてみてください。