バーベキューに合うきのこの種類
国内に4000種類以上も存在するといわれている「きのこ」。こんなに種類が豊富ですが、一般的に市場に出回っている食用きのこは、わずか15種類ほどなのだとか。
今回は、中でもバーベキューにぴったりな5種類のきのこを厳選してご紹介します。下ごしらえのポイントと焼き方のコツも一緒に掲載するのでチェックしてみてくださいね。
※参考:農林水産省「詳しく知って楽しく食べよう!おいしいきのこ図鑑」
しいたけ
肉厚の傘に旨味がたっぷり詰まった「しいたけ」。とくに自然栽培の「原木しいたけ」は、味良し・香り良し・食べごたえ良しと3拍子揃った絶品食材です。
菌床栽培のものは1年を通して出回りますが、本来の旬は3~5月と9~11月。季節によってはこだわりのしいたけを味わうのもおすすめです。
下ごしらえのポイント
焼き上がりが水っぽくなってしまうので、水洗いはせず軽く濡らしたキッチンペーパーでしいたけの傘の汚れを拭き取り、根本の石づきを1〜2cmほど切り落とします。
軸が長い場合や、メニューによっては傘と軸を分けるのもおすすめ。取り除いた軸は半分に割いて傘と同じように調理可能です。
焼き方のポイント
しいたけは、傘を下にして火にかけるのがポイント。傘に水分が滲んできたら焼き上がりがのサインです。
シンプルに塩味で食べるなら焼く前に、醤油やバターなら焼き上がりに味付けするのがおすすめです。
エリンギ
弾力があり、コリコリとした歯ごたえが特徴的な「エリンギ」。
1990年代に入ってから人工栽培が行われるようになった比較的新しいきのこですが、味や香りにクセがなく食べやすいので、バーベキューでもお子さんから大人まで人気の種類です。
下ごしらえのポイント
パックで売られていることの多いエリンギは、出荷時に根元を切り落としているため基本的にすべて可食部です。根元を切り落とす必要はありませんが、気になる場合は包丁で薄く表面を削ぎ落としましょう。
カットするときは根本の方に切り込みを入れ、繊維に沿ってゆっくり手で割くのがおすすめです。また、エリンギの表面に白くフワフワしたものがついていることがありますが、これは「気中菌糸」というきのこの一部なので食べても大丈夫。気になる場合はキッチンペーパーで拭き取りましょう。
焼き方のポイント
小さなエリンギは丸ごと、大きなエリンギは半分にカットして焼きましょう。水分が滲んできて2/3くらいの大きさになったら焼き上がりの合図です。
クセがないので、味付けはどんなものでも相性抜群。塩や醤油はもちろんのこと、焼き肉のタレやレモン風味のタレで楽しむのもおすすめです。
マッシュルーム
うま味成分のグアニル酸とグルタミン酸が豊富に含まれている「マッシュルーム」。肉厚で柔らかく、新鮮なものであれば加熱しても生でもどちらでもおいしく楽しめます。
傘が白いホワイト種と、茶色いブラウン種がありますが、日本ではホワイト種が一般的。見た目もおしゃれなので、取り入れるとバーベキューがワンランクアップするかも!
下ごしらえのポイント
マッシュルームもしいたけと同様、水洗いは避けるのが無難。キッチンペーパーで優しく拭き取ってから使いましょう。
石づきはカットされていることが多いですが、切り口が変色していることもあるので数ミリ切り落としましょう。小さく切ると水分が抜けやすいので、丸ごと調理がおすすめです。
焼き方のポイント
ひとつひとつが小ぶりなマッシュルームは、肉厚を活かして丸ごと楽しみましょう。網焼きにするときは、傘を下にして裏返さず焼くのがコツ。
何個もある場合はまとめて1本の串に刺したり、ほかの野菜と一緒に串に刺したりすのもおすすめです。マッシュルームの水分が表面に出てきたら焼き上がり!
えのき
長い軸と小さな傘が特徴的な「えのき茸」。サッと火を通すとシャキシャキとした独特の食感を楽しめる人気のきのこです。
スーパーでよく見かける白いえのき茸に加え、より原種に近い茶色い品種も販売されています。一般的なえのき茸よりも風味が強く食感も楽しめるので、こちらも要チェック!
下ごしらえのポイント
えのき茸は線の部分でカットされる方も多いかと思いますが、基本的におがくずがついている下から1cmほどのところ以外はすべて食べられます。
下の方は密度が詰まっていて食感も良いので、ぜひ余すことなく楽しみましょう。
焼き方のポイント
細いえのき茸は焼き網から落ちてしまうこともあるので、バーベキュー用の厚手アルミホイルに乗せて焼くのがおすすめです。
比較的火が通りやすいので、焦げ目がついたら頃合い。アルミホイルを使わず、そのまま網に乗せてカリカリに仕上げる焼き方も美味しいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
しめじ
「香り松茸、味しめじ」といわれるほど、数あるきのこの中でとくに味が良いとされている「しめじ」。
シンプルに塩で旨味を堪能するのもアリ、バターやタレを絡めて楽しむのもアリ。和風・洋風どちらも合うのでお好みで楽しみましょう。
下ごしらえのポイント
しめじは石づきの線部分で切り落とすのが一般的ですが、中心部分から優しく手で抜いていくと、石づきだけがきれいに残ります。
包丁要らずで可食部も増えるので、こちらの方法も取り入れてみてくださいね。
焼き方のポイント
焼くときは、小房に分けたしめじを厚手のアルミホイルに乗せて加熱しましょう。
石づき部分を浅く切り落とした場合はほぐれにくいので、焼き網の上に丸ごと乗せて焼くのもおすすめです。プリッとした食感を活かすためにも、焼きすぎ注意で仕上げましょう
きのこセットを購入するのもおすすめ!
「さまざまな種類を楽しみたい」「いつもと違ったきのこに出会いたい」、そんな方は通販のきのこセットを購入するのもおすすめです。
ネット通販なら全国の新鮮なきのこが手軽に手に入ります。今回は、バラエティに富んだ3商品をご紹介!
ファーム大澤屋 長野県産きのこセット(8種類)
内容量 | 約2kg |
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セット内容 | シイタケ,ヒラタケ,マイタケ,ブナシメジ,ブナピー,エリンギ,エノキ,ナメコ |
●長野県産きのこ8種・16パックセット(約2kg)
●産地厳選のきのこ3種・8パックセット(約1.3kg)
●バイヤーが厳選した新鮮きのこ7種セット
きのこのバーベキュー用レシピ12選
ここからは、バーベキューで楽しみたいきのこレシピを網焼き・ホイル焼き・アヒージョ・スキレット使用・ご飯などのジャンルに分けてご紹介します。
どれもきのこの旨味をたっぷり味わいたいときにぴったり! 特別な材料は必要ないものばかりなので、気軽にチャレンジしてみてくださいね。
網焼きレシピ
まずはバーベキューの大定番、「網焼き」レシピをご紹介! 網に乗せるだけでOKの手軽さですが、ひと手間加えるだけで絶品の一品に大変身。
アレンジ可能なので、様々なきのこや調味料と一緒に楽しみましょう。
エリンギベーコン串
串焼きをオシャレに仕上げたいときは「エリンギベーコン串」がおすすめ! 普段は繊維に沿って縦方向にカットすることが多いエリンギですが、横方向のぶつ切りにすれば歯ごたえ抜群。
ひと口サイズで食べやすいので、女性にも人気の一品です。ベーコンは厚切りにするのもおすすめですよ。
とろとろ!しいたけピザ
しいたけのジューシーさとチーズのこってり感が相性抜群の「しいたけピザ」。今回はピザソースもプラスして、イタリアンな味わいに仕上げましょう。
しいたけは大きめサイズのものを選ぶのがおすすめです。軸をしっかり取って、具がこぼれないようにしましょう。
ホイル焼きレシピ
きのこをジューシーに味わいたいなら、ホイルに包んで蒸し焼きにしましょう! スペースもそれほど取らないので、ほかの食材を焼いているときに同時調理が可能。
材料もアレンジしやすいので、アイディア次第で楽しみ方は無限大です。
定番! きのこと鮭のホイル焼き
きのこと相性がよい鮭は、まとめて「ホイル焼き」にすれば絶品に! 焼き物が続くバーベキューで、ほっこり気分になれる箸休めとしてもぴったりです。
今回は、レモンをプラスして爽やかに仕上げましょう。「塩鮭」を使えば、調味料も控えめでOKです。
こしょう……少々
きのこと牡蠣のホイル焼き
ちょっとリッチに楽しみたいときは、「きのこと牡蠣のホイル焼き」にしませんか? 牡蠣ときのこの旨味が相乗効果で絶品に!
ポン酢でさっぱりといただきましょう。牡蠣はむき身を購入すれば簡単です。冷凍品もあるのでチェックしてみてくださいね。
きのこと丸ごとニンニクのホイル焼き
バーベキューでホイル焼きを作るなら、ぜひ取り入れたいのがニンニクです。匂いが気になる方もいるかもしれませんが、加熱するとホクッと甘いお味に仕上がるんです。
今回はマッシュルームと合わせて、「きのこと丸ごとニンニクのホイル焼き」に仕上げましょう。バターたっぷりでコクのある味を堪能できますよ。
アヒージョレシピ
バーベキューのおしゃれメニューといえば、欠かせないのが「アヒージョ」。比較的手軽に作れるので、アウトドア料理初心者の方にもおすすめです。
おつまみにも最高なので、バゲットや茹でたじゃがいもを用意して、オイルまで余すことなく楽しみましょう。
たっぷりきのことベーコンのスパイシーアヒージョ
まずは、クミンシードと唐辛子でスパイシーに仕上げる「たっぷりきのことベーコンのスパイシーアヒージョ」をご紹介。
ベーコンは厚切りを大きめサイズにカットし、ゴロゴロと贅沢な食べごたえを楽しみましょう。ピリッと辛い大人味なので、ビールやワイン片手にいかがですか?
たっぷりきのことタコのアヒージョ
海鮮の旨味を堪能したいときは、「たっぷりきのことタコのアヒージョ」がうってつけ。
相性のよいタコとマッシュルームに加え、トマトをプラスして見た目も華やかに仕上げましょう。お肉が続くバーベキューで一目置かれるかも!
スキレットを使ったレシピ
お次はアヒージョ以外の「スキレット」を使ったレシピを見てみましょう。フタをすればジューシーに仕上がるので、網焼きとは一味違った美味しさを楽しめます。
フタがない場合はアルミホイルで代用も可能。スキレットで調理したあとはそのままテーブルに出せるので、手軽さも抜群です。
エリンギのレモンオリーブグリル
エリンギにオリーブオイルをまぶして焼き上げる「エリンギのレモンオリーブグリル」。下ごしらえを自宅で済ませておけば、現地では焼くだけ簡単です。
今回使用するのはブロッコリーですが、パプリカなどを添えてもOK。様々な野菜と相性がよいので、アレンジしてみてくださいね。
しいたけのファルシ
野菜などに別の食材を詰めた「ファルシ」。今回はしいたけに挽肉を詰めて、食べごたえ満点な一味に仕上げましょう。
肉だねは自宅で仕込んで持参するのがおすすめです。溢れた肉汁もソースにして、ギュッと詰まった旨味を堪能しましょう!
ご飯・汁物・サラダのレシピ
ここからは、バーベキューのサブおかずとしておすすめのレシピをご紹介します。ご飯から汁物、サラダまで、まさに「きのこづくし」!
いつもとちょっと違うメニューを味わいたいときにいかがですか?
きのこのメスティン炊き込みご飯
バーベキューの〆に楽しみたいご飯もの。今回は「きのこと鶏のメスティン炊き込みご飯」をご紹介します。
お好みのきのこと鶏肉、油揚げの3つで簡単なのに、まるで手が込んでいるかのような深い味わいに! おこげも作って、香ばしさも一緒に楽しみましょう。
旨味たっぷり!きのこ汁
バーベキューで汁ものを食べる機会は少ないかもしれませんが、おいしいきのこがたくさん手に入ったときは、大きなお鍋で豪快に「きのこ汁」に仕上げてみませんか?
今回は醤油ベースのレシピですが、味噌味に変えても絶品です。きのこの種類が増えれば増えるほど旨味が増すので、ぜひたくさんのきのこでアレンジしてみてくださいね。
マッシュルームのサラダ
焼き物が続くバーベキューで、恋しくなるのがフレッシュな生野菜。今回は、そんなときにぴったりな「マッシュルームのサラダ」をご紹介します。
きのこは火を通して食べるのが基本ですが、マッシュルームは新鮮なものなら生食OK。見た目もおしゃれなフレッシュサラダを楽しみましょう。
おいしいきのこが食べられるバーベキュー場
最後は、おいしいきのこをバーベキューで食べられるスポットをご紹介。収穫してその場で食べられる施設は貴重です。お子さん連れで、グループで、ワイワイ楽しんじゃいましょう!
佐倉きのこ園(千葉)
きのこ狩りで収穫したきのこを炭火のバーベキューで食べられる施設です。きのこ狩りでは通年楽しめる「しいたけ」をはじめ、季節によっては「きくらげ」「あわび茸」「プレミアムしいたけ」も登場するのだそう。
園内で必要なものは全部揃えられるので、基本手ぶらでOKなのもうれしいポイントです。
住所 | 〒285-0808 千葉県佐倉市太田2395番地 |
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営業期間 | 通年 【定休日】月曜・火曜 |
料金 | ※手ぶらの場合 ガーデン使用料:大人660円/2時間 BBQコンロ使用料:1,320円/1台 席料:550円/大人4名掛1卓 |
内沼きのこ園(東京)
しいたけをはじめ、マイタケ・クリタケ・ヒラタケ・しめじ・なめこなどが原木で自然栽培されている施設です。
施設内のバーベキューは記事執筆時点で休止中ですが、収穫したしいたけなら炭火焼きで楽しめるのが魅力。気持ちの良い林間で、きのこ狩りを楽しんじゃいましょう!
住所 | 〒198-0001 東京都青梅市成木1-90 |
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営業期間 | 通年 |
料金 | 入園料:大人200円/子供100円 炭火焼き:200円/1人 |
小松沢レジャー農園(埼玉)
しいたけ、いちご、ぶどう狩りをはじめ、さつまいもやじゃがいもの収穫、マスのつかみ取りなどを体験できる施設です。
しいたけ狩りは冬はハウス、夏は森の中と年間を通して楽しむことができ、無料炭火焼きコーナーも利用可能。1日中目一杯遊べるスポットです。
住所 | 〒368-0072 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬1408 |
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営業期間 | 通年 |
料金 | ※しいたけ狩り 入場・体験料:1名200g付/700円、追加分100g/200円 ※富士山溶岩焼きバーベキュー 1人前:1,800円(2名〜注文可) |
三川観光きのこ園(新潟)
園内ではしいたけ・舞茸・ぶなしめじなどの定番きのこのほか、季節によってタモギ茸・シロヒラタケなどの珍しい品種も合わせて全10種類を収穫可能。
入場無料で、収穫したきのこは買い取りで持ち帰り専用になりますが、レストランできのこ三昧のバーベキューを楽しんだり、名物きのこ汁やボリュームたっぷりのきのこ天ぷらなどを味わったりすることが可能です。
住所 | 〒959-4625 新潟県東蒲原郡阿賀町吉津3520 |
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営業期間 | 4月1日〜12月第1日曜日 |
料金 | 入場無料 バーベキューセット:1,200円 |
きのこをバーベキューで楽しもう!
きのこはさまざまなレシピに活用できる万能選手。旨味もたっぷりなので、きのこがあるだけで料理に深みが増します。バーベキューにも取り入れやすいので、ぜひ活用してみてくださいね。きのこメインで「きのこバーベキュー」を楽しむのもおすすめです!