バーベキューに合う牛タンの種類は?
独特の食感と淡白な味わいが特徴の「牛タン」。バーベキューではその風味を存分に楽しむために、最初に焼くのが定番ですよね。
牛タンはご存知の通り“牛の舌”で、主に「タン元・タン中・タン先・タン下」の4種類に分けられます。
なかでもやわらかい肉質を楽しめるのは「タン中」と「タン元」。バーベキューで炭火焼きにするのであれば、こちらを選ぶのがおすすめです。
※参考:農林水産省「牛の部位図鑑」
また、牛タンは販売されているときの形状が「薄切り」「厚切り」「ブロック」とさまざま。それぞれどのような特徴があるのか見てみましょう。
定番の薄切り
焼き肉でおなじみの「薄切り」は、一般的にタン中部分を使用しています。サッと火を通して楽しめるやわらかさがありながら、牛タン特有のコリッとした食感も楽しめるので、人気の高い大定番。
バーベキューではサッと炙り、さまざまな薬味やタレを用意して楽しむのがおすすめです。
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贅沢な厚切り
バーベキューで贅沢に楽しみたいなら、やわらかいタン元を使用した「厚切り」一択! タン元は脂肪分がまんべんなく入っており、脂の旨味を堪能できるのが魅力です。
焼き肉では薄切りが定番ですが、厚切りも用意して両方のおいしさを堪能しちゃいましょう。漬け込みレシピもおすすめなので、後ほどご紹介します!
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コストコでも買えるブロック
「牛タンをたっぷり楽しみたい!」そんなこだわり派は、「ブロック」がおすすめです。お好みの厚さでカットできるほか、部位ごとの魅力を余すことなく堪能できるのが最大の魅力!
一般的にカットされているものよりもお手頃な価格で購入しやすいので、大人数のバーベキューにもぴったりです。
牛タンブロックは、主に皮や硬いタン先部分が取り除かれている「下処理済み」のものと、未処理の「皮付き」のものが販売されています。
牛タンの皮剥きはやや手間がかかるので、料理に慣れていない方は「下処理済み」もしくは「皮剥き」「皮なし」と表示のあるものを選びましょう。
ちなみに、牛タンブロックはコストコでも購入可能。コストコの牛タンブロックは「皮なし」「タン先除去済み」で使いやすいと評判です。
▼バーベキューにおすすめのコストコ食材を詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめ!
コストコが近くにない・会員ではないという方は、以下のようなネット通販も手軽なのでチェックしてみてくださいね。
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牛タンのバーベキュー前の下ごしらえ方法
大きな牛タンブロックを手に入れたら、まず確認したいのが「下ごしらえ」の方法。一般的に市販されているものはそのままカットして調理可能ですが、お味をもうワンランクアップさせたいときはひと手間かけましょう!
今回は血抜きから切り分け、味付けまで5段階に分けてご紹介します。
①血抜きする
下処理された市販の牛タンの多くは「血抜き」なしでも食べられますが、牛タン特有の臭いが気になる場合は、血抜きするのがおすすめ。
時間はかかりますが、旨味をダイレクトに味わえるようになるので、余裕がある場合はぜひチャレンジしてみてくださいね。
②部位別に切り分ける
購入した商品によっては、食感が硬めの「タン下」や「タン先」が含まれています。そのまま楽しむのもアリですが、バーベキューで極上の牛タン焼きを楽しみたいときは「タン元」と「タン中」だけを使用しましょう。
取り除いた「タン先」や「タン下」は、シチューやカレーなどの煮込み料理にうってつけ。圧力鍋などでじっくり火を通すとホロホロと崩れるほどやわらかくなり、ルウに旨味が溶け出して絶品です!
③成形して冷凍する
お次は部位別に切り分けた牛タンブロックをカットしやすいよう、丸く成形しましょう。牛タンはやわらかいので、冷凍庫で凍らせてから切るのがおすすめです。
ラップできつめに巻いて丸い筒状に仕上げ、3〜4時間を目安に冷凍しましょう。
④好みの厚さに切る
牛タンブロックがほどよく凍ったら、やわらかいタン元からカットしてきましょう。タン元よりも赤身が増えてきたら、タン中に移った目安。
より硬めの食感になるので、徐々に薄めにカットしていくのがポイントです。
タン元は厚め
脂肪分が多く、やわらかい食感の「タン元」。牛タンの“大トロ”部分なので、8mm〜15mmの極厚にカットして贅沢に楽しみましょう!
火が通りやすいよう片面に浅く切れ込みを入れるのもおすすめです。歯切れも良くなるので、食べやすく仕上げたい方はここで処理しましょう。
タン先は薄め
「タン中」は、コリコリとした牛タン特有の歯ごたえが楽しめる部分です。
タン先に向けて徐々に硬くなるので、サッと火で炙って食べられるよう薄めの2〜4mmでカットするのがおすすめです。
⑤味付けする
カットした牛タンは、お好みでタレに漬け込んで味付けするのもおすすめです。塩や甘辛いタレ味など、お好みで仕上げましょう。詳しいレシピは後ほどご紹介!
一方、タン先やタン下はやわらかくなるよう「ブライン液」に漬け込んでおくのも手です。牛タンが浸かる量の水を用意し、その量の5%の塩と砂糖を加えて2時間漬け込みましょう。
旨味を逃さないためにも塩分濃度が重要なので、計量は正確に行ってくださいね。
牛タンのバーベキューでの焼き方
ここからは、牛タンをおいしく焼くコツを3つご紹介! とくに難しいポイントはありませんが、牛タンはしっかり火を通すのが基本。硬くならないよう、最適の焼き加減に仕上げましょう。
1. 常温に戻してから焼こう
厚めの牛タンは「常温」に戻してから焼くのが重要です。冷たいお肉は火が入りにくいので、しっかり火を入れようとすると外側が硬くなってしまうことも。均一に火が入るよう、焼く10〜20分前には常温に置いておきましょう。
また、牛タンの旨味を閉じ込めるため、焼く直前に塩をまんべんなく振るのもポイントです。粗めの塩は常温に戻すタイミングに振っておくと、ほど良くなじんでおいしく仕上がります。
2. 裏返すタイミングを見極めよう
では、さっそく焼いていきましょう! 「薄切りの牛タン」は、中火が基本。しっかりと熱した焼き網に牛タンを置き、焦げないよう数回裏返しながら加熱します。
焼き時間は牛タンの厚さにもよりますが、1分半〜2分が目安。じんわりと出てくる肉汁にドリップが見えなくなったら、焼き上がりの合図です。
一方、「厚切りの牛タン」はしっかりと焼き目がつくまで加熱するのがポイント。まずは切れ込みが入っている面を下にし、熱した網に置きましょう。
側面の半分くらいまで色が変わってきたら、ひっくり返します。何度も返すと切れ込みから肉汁が溢れ出てしまうので、1度の裏返しで仕上げるのがコツです。
3. 華やかな「マンゴーカット」もおすすめ
厚切りの牛タンは切れ込みの入れ方にもひと工夫すると、さらにおいしく仕上がります。とくに格子状に切れ込みを入れる「マンゴーカット」は厚切りでも火が入りやすく、やわらかく仕上がるのが魅力。
焼き上がりもボリューミーになるのでタレも絡みやすく、食べごたえも抜群なのでおすすめです。
牛タンのバーベキュー用レシピ
ここからはバーベキューに持って行きたい牛タンのレシピをご紹介します。
ひと口に「牛タン焼き」といっても、種類は豊富。漬け込みレシピからタレ、付け合わせまで紹介するので、さまざまな味わいで楽しみましょう!
牛タンの漬け込みレシピ
牛タンの漬け込みレシピは奥深い味わいを楽しめるだけでなく、肉質をやわらかくする効果もあり一石二鳥!
使用する牛タンは厚めにカットしたものがおすすめです。あらかじめ自宅で仕込み、ジッパー付きの保存袋で漬け込みながら現地に運びましょう。
牛タンの塩ダレ漬け
牛タンの旨味を存分に楽しみたいときは「牛タンの塩ダレ漬け」がおすすめです。材料はシンプルですが、レモンの効果でお肉がやわらかく仕上がりますよ。
刻んだ長ネギは網から落ちたり焦げの原因になったりするので、焼き上がり後にトッピングしましょう。
レモン汁……大さじ1
牛タンの味噌漬け
コクのある味わいが楽しめる「牛タンの味噌漬け」。厚めの牛タンにピリッと辛い豆板醤を合わせた、満足度の高い一品になります。
味噌は焦げやすいので、焼く前にキッチンペーパーで軽く拭き取るのがコツ。火加減に注意して、おいしい牛タン焼きに仕上げましょう。
牛タンに合うタレのレシピ
市販のタレもおいしいですが、ひと手間加えてオリジナルのタレを作ってみませんか?
比較的淡白なお味の牛タンは、幅広いタレと相性抜群。具だくさんに仕上げれば食べごたえもアップするので、主役級に仕上げちゃいましょう!
定番! ねぎ塩ダレ
牛タン焼きの大定番、「ねぎ塩ダレ」は欠かせません! 今回は長ネギを粗めに切って歯ごたえも楽しめるレシピをご紹介します。
味が馴染むよう、仕込みは前日夜にするのがおすすめです。にんにくもたっぷり入れて、パンチのある味に仕上げましょう。
こってり! 焼き肉ダレ
焼き肉でおなじみの「タレ」を手作りすれば特別感がアップ! 今回は、はちみつで優しい甘さに仕上げるレシピをご紹介します。酒とみりんは電子レンジでアルコール分を飛ばし、手軽に煮切りましょう。
牛タンだけでなく、さまざまな食材で大活躍すること間違いなしです。
あっさり! 大根おろしダレ
牛タンの淡白なお味を活かしたいなら「大根おろしダレ」がおすすめ。ちょっと珍しい組み合わせに感じるかもしれませんが、これが絶品なんです!
今回は柚子胡椒をプラスして、爽やかな辛みのあるレシピを紹介。塩分も控えめなので、サラダ感覚でパクパク楽しめます。
さっぱり! レモンダレ
牛タンにはやっぱりレモン! フレッシュなレモンを添えるのもいいですが、「レモンだれ」を用意しておけば手軽に楽しめます。
牛タンだけでなく鶏肉や豚肉、野菜とも相性が良いので、さっぱり味が恋しくなるバーベキューではついつい手が伸びちゃうかも!
ピリ辛! 南蛮味噌ダレ
青唐辛子と味噌を炒め煮にして漬け込んだ「南蛮味噌」。牛タンの本場・仙台では付け合わせとして欠かせない一品です。
作り方も意外と簡単なので、青唐辛子が手に入ったら手作りしちゃいましょう。ピリッと辛いお味が牛タンを引き立ててくれますよ。
牛タンに合う付け合わせのレシピ
ここからは、牛タンが有名な仙台で定番の白菜とキャベツの付け合わせレシピを2つご紹介。
どちらもジッパー付きの保存袋で揉み込むだけなので、あっという間に完成しちゃいます。そのほか、柴漬けやキムチなどもおすすめですよ!
白菜の浅漬
牛タンの付け合わせの大定番「白菜の浅漬」は、バーベキューの箸休めとしてもぴったり。
冷蔵庫で3日ほど保存可能なので、たくさん作ってしまっても大丈夫。にんじんや青菜を加えて、彩りよく仕上げるのもおすすめです。
キャベツの塩こんぶ漬け
キャベツの甘みと昆布の旨味を楽しみたいなら、シンプルな「キャベツの塩こんぶ漬け」はいかがですか?
パリパリとした食感は思わずやみつきに。牛タンの程良い脂肪分と一緒に楽しみましょう! 香り付けにごま油をプラスするのもおすすめですよ。
ちょっと贅沢なバーベキューを楽しもう!
バーベキューの始まりに「牛タン」があるだけで、みんなが注目するちょっと贅沢なスタートに。薄めの牛タンに薬味をたっぷり盛り付けて楽しむのも良し、厚めの牛タンで脂のコクと甘さを味わうのも良し。お好みで楽しみましょう!
手作りのタレやつけ合わせを用意すれば、“気が利く差し入れ”にもなるので、お呼ばれバーベキューの手土産にもおすすめです。どれも手軽に作れるものばかりなので、チャレンジしてみてくださいね。