みんな大好き豚肉はバーベキューに欠かせない!
「安い」「手に入りやすい」「ジューシーで美味しい」と3拍子そろった豚肉は、バーベキューに欠かせません。
部位ごとにはもちろんのこと、薄切り・厚切りなど切り方によっても味わいが変わるので、様々な調理法で楽しんじゃいましょう!
バーベキューにおすすめの部位は?
豚肉は部位ごとに赤身と脂身のバランスに特徴があるので、それぞれの良さを活かした調理法で楽しむのがポイント。
まずは、バーベキューにオススメの部位とメニューを見てみましょう。
豚バラ肉
豚肉の中でもっとも脂の比率が高い「豚バラ肉」。赤身と脂身が三層に重なっていることから「三枚肉」とも呼ばれており、口当たりがやわらかく、濃厚な脂を感じられるのが特徴です。
シンプルに焼いてジューシーさを味わったり、野菜とも相性が良いので「野菜巻き」や「サムギョプサル」にアレンジしたりするのもオススメです。
豚ロース肉
赤身のキメが細かく、やわらかい口当たりが特徴の「豚ロース肉」。赤身と脂身をそれぞれ楽しめるとあって人気の部位です。
とくに表面の脂身部分には甘みと旨みが凝縮されており、”脂身の甘さを味わいたい! ” という方にうってつけ。
バーベキューでは厚めに切って「ポークステーキ」で楽しむのがオススメです。シンプルにつけ塩を添えて、濃厚な甘みを堪能しちゃいましょう。
豚肩ロース肉
豚肉のコクを味わいたいなら「豚肩ロース肉」がオススメです。脂身と赤身のバランスがよく、食べごたえも抜群。旨みと食感両方を楽しめるので、アレンジ調理にも向いています。
バーベキューでは、ワイルドに「ステーキ」や「生姜焼き」はいかがですか? ステーキソースや生姜の風味にも負けない豚肉のコクを楽しみましょう。
豚スペアリブ
お肉本来の旨みが詰まっている骨周りの「豚スペアリブ」。見た目も華やかで、バーベキューにもってこいの食材です。
バーベキューでは調味液に漬け込んでこんがり焼き上げるのが定番ですが、ダッチオーブンを用意してコーラと一緒に煮込む「コーラ煮」も変わり種メニューとしてオススメ。
骨から出る旨味をあますことなく味わいましょう!
バーベキューなら豚ブロックのメニューで豪快に!
いつものバーベキューをワンランクアップさせたいなら、豚肉の中でもとくに「ブロック肉」がオススメです。
調理が難しい上級者向けの食材かと思いきや、バーベキューなら炭火の高火力&遠赤外線効果で中までじっくり火が通り、簡単にやわらかく仕上がるのが嬉しいポイント。
グリルはもちろんのこと、燻製などのアウトドアならではのメニューも味わえるので、お好みの調理法で楽しみましょう。
まずは、バーベキューの前にしておきたい「下ごしらえ」を要チェック。このひと手間で、仕上がりのお味をグンとアップさせちゃいましょう。
余分なものを切り落とす
骨や脂、皮などの余分なものは、バーベキュー前に自宅で取り除いておきましょう。
とくにカロリーが気になる場合や、脂身が多すぎると感じるときは脂肪分をあらかじめ包丁で取り除いておくのがオススメ。多すぎる脂は雑味にもつながるので、調理法や味付けに合わせるのがベストです。
ただし、脂身は取りすぎるとパサつく原因になるので、ほどよく残しておくのも重要です。焼いている過程でも落ちるので、その分を見越してカットしましょう。
スペアリブは薄皮がついている場合があるので、自宅で取り除いておきましょう。
端からナイフを入れ、浮き上がったところで親指を差し込んで剥いでいくのがコツです。口当たりがよくなるだけでなく下味も染み込みやすくなるので、こちらは欠かさずに行いましょう。
肉の筋切りする
厚みのあるロース肉は、赤身と脂身の境目にある筋を切る「筋切り」をしておきましょう。筋切りをすることで焼いたときの縮みや反り返りを防ぐことができ、口当たりもよくなります。
目安は、脂身に沿って7ヶ所くらい。厚みがある場合は裏側からも同様に処理しましょう。切り込みを入れすぎると旨味が逃げてしまうので、包丁の先で刺す程度がベストです。
カットする
大きなブロック肉をカットして焼くときは、自宅であらかじめ処理しておきましょう。現地で生肉を扱うと食中毒リスクも高まるので、自宅でできることは済ませておくのがオススメです。
脂身の少ない部位は小さく切りすぎるとパサつきの原因になるので、焼き上がりにカットすることも視野に入れて下ごしらえしましょう。
タレで下味をつける
漬け込みレシピなら、自宅で調味液を仕込んでお肉を漬けながら現地に持って行けば一石二鳥。
お肉の中まで味が染み込むよう、フォークで全体を刺して置くのもオススメです。下ごしらえを終えたらジッパー付き保存袋に入れ、空気を抜いて持ち運びましょう。
漬け込みで柔らかくなる!
豚肉をやわらかく仕上げたいなら、「漬け込みワザ」で下ごしらえしちゃいましょう!
今回ご紹介するものは、どれもすぐに手に入るものばかり。肉質をやわらかく仕上げるだけでなく、味に深みが出る方法もあるので要チェックです。
【塩水】に漬け込む
もっとも簡単なのは、3%の「塩水」に漬け込む方法です。塩分によってお肉のたんぱく質が溶け、筋繊維がやわらかくなるのだとか。
壊れた細胞内に水分が吸収されるので、焼き上がりもジューシーに仕上がります。漬け時間の目安は、およそ2時間。厚めに切ったロース肉などに向いている方法です。
【炭酸水】に漬け込む
炭酸水に含まれる炭酸水素ナトリウムは、たんぱく質を溶かしてやわらかくする効果があります。
漬け時間の目安は、こちらも2時間。味を変化させたくないならシンプルな炭酸水がオススメですが、コクを出したいときはビールやコーラを使うのも手です。
【塩こうじ】に漬け込む
塩麹に含まれる酵素にはお肉のたんぱく質を分解し、やわらかく仕上げる効果があります。旨味成分も豊富なので、味付けも一緒に済ませたいときにうってつけ。
大きなブロック肉なら一晩、厚めにカットしたロース肉なら1時間程度が目安です。焦げやすいので、焼く前にキッチンペーパーで拭き取っておきましょう。
【野菜や果物】に漬け込む
下味と一緒に野菜や果物と漬け込むのもオススメの方法です。
野菜ならすりおろした玉ねぎや小房に分けた舞茸、果物ならパイナップルの果汁やすりおろしたりんご・梨・キウイなどがオススメです。漬け時間は1時間でも十分やわらかく仕上がります。
【はちみつ】に漬け込む
お肉の表面に「はちみつ」を塗ってやわらかく仕上げる方法も手軽です。はちみつのブドウ糖と果糖には組織への浸透性があり、焼いた時にたんぱく質が縮むのを防いでくれるのだとか。
保湿性もあるので、ジューシーに仕上げたいときにぴったり。ソースに取り入れるのもオススメです。
【ワイン】に漬け込む
やわらかさと旨味アップの両方を狙いたいなら、「ワイン」に漬け込むのも手。
お肉のph値を下げてくれるので、肉質がやわらかくなります。漬け込み時間は、1〜2時間で十分。赤ワインなら赤身のお肉と相性がいいので、お味も期待大です。
大きい豚肉を美味しく焼くコツ
では、さっそくお肉を焼いてみましょう! 大きいブロック肉を美味しく焼くためのコツをまとめたので、要チェックです。
①常温に戻しておく
冷蔵庫で保管していたお肉は焼く30分くらい前に取り出し、「常温」に戻しておきましょう。
お肉は焼きすぎると固くなるので、焼き時間を最低限にするためにも重要です。「周りは焦げているのに中は生! 」といった事態を防げます。
②塩を均一にふる
旨味や肉汁を閉じ込めてジューシーに仕上げるためには、焼く直前に「塩」を均一にふるのがポイントです。
細かい塩なら上の方から、粗めの塩なら手ですり込むようにするのがオススメです。時間が経つと肉汁が流れ出るので、必ず焼く直前に行いましょう。
③脂身から焼く
バラ肉など一面に脂身があるお肉は、脂身から焼くのがオススメです。直接熱が伝わらないのでやわらかく仕上がるほか、余分な脂を落とせる効果もあります。
一方、脂身がないお肉はトングで支えながら、繊維の断面を焼き付けましょう。肉汁が溢れ出すのを防いでジューシーに仕上がります。
④強火→弱火でじっくり
お肉を焼くときの火加減は、まずは強火がベスト。表面を焼き固めておくことで、肉汁が逃げません。
焼き色がついたらコンロ端の弱火部分に移動させ、中までじっくりと火を入れましょう。遠赤外線効果もプラスされてやわらかく仕上がります。
⑤肉汁を落ち着かせてから切る
焼き上がったお肉がはすぐにカットせず、しばらく休ませておくのがポイントです。
すぐに切ると肉汁が溢れ出てしまい、旨味もジューシーさも失われてしまうことに。偏った肉汁が均一になるまで、2〜3分待ちましょう。
注意ポイント!
豚肉を焼くときに特に注意したいのが、「生焼け」です。
細菌による食中毒やウイルス・寄生虫による感染を防ぐためにも、中までしっかり火を通しましょう。生肉と盛り付け用のトングを使い分けるのも重要です。
また、脂身が豊富な豚肉を焼くときは炎が上がりやすいのも要注意ポイント。
豚肉や他の食材を焦がしたりススがついたりするので、火力の強い炭の上におくときは気をつけましょう。
バーベキューにおすすめ!豚肉レシピ10選
ここからは、バーベキューに取り入れたいオススメのレシピを10個ご紹介します。どれも手軽に作れるのにパッと華やかな印象で、パーティーメニューとしても大活躍。
お肉の量を増やせば大人数でも楽しめるので、調整してみてくださいね。
バーベキューソースで楽しむ豚バラブロックのグリル
バーベキューソースを使った「豚バラブロックのグリル」は、バーベキューの大定番。こってり味のソースと脂身の甘みで、食べごたえも抜群です。
今回は漬け込みレシピでご紹介。すりおろした玉ねぎとはちみつ入りの調味液に前日から漬け込み、ダブルの効果でお肉をやわらかく仕上げましょう。
【漬け込み調味液】
醤油……大さじ2
はちみつ……大さじ2
豚バラ串の炭火焼き
豚バラ肉のジューシーさを存分に味わいたいときは、厚めにカットして「豚バラ串の炭火焼き」にしましょう。
表面をカリッと焼き上げ、香ばしさも一緒に楽しむのがポイント。焼く前に塩・こしょうをふるのもいいですが、焼き上がってから粗めの塩や一味唐辛子を添えて食べるのも絶品です。
スペアリブのハニーマスタードグリル
華やかな骨付き肉「スペアリブのハニーマスタードグリル」は、満足度の高いメニュー!
はちみつの優しい甘さと、粒マスタードのピリッとした味わいの両方を楽しみましょう。
1人分ずつにカットしてから焼けば食べやすく、豪快に丸ごと焼いてからカットすればジューシーに仕上がります。
【漬け込み調味液】
厚切り豚ロースのマリネグリル
きめ細かい肉質が特徴の豚ロース肉は、厚めに切って「マリネグリル」にしましょう。生のハーブも一緒に漬け込めば、風味も最高。
乾燥ハーブでも手軽に代用できるので、チャレンジしてみてください。味付けはシンプルに塩はもちろんのこと、バーベキューソースやサルサソースもオススメです。
豚のスパイシー焼き
ゴロッと大きなお肉にかぶりつきたいときは、豚肩ロースで「豚のスパイシー焼き」を作ってみませんか?
炭火でじっくり仕上げれば、中までしっとり。バーベキューならではの豪快メニューなので、ガツンの濃いめの味付けで楽しみましょう!
こしょう……適量
バーベキュー串……4本
ダッチオーブンで簡単!ローストポーク
ダッチオーブンをお持ちなら、イチオシは「簡単!ローストポーク」。付け合わせの野菜も一緒に作れるので、豪華なメインディッシュにぴったりです。
焼くのにやや時間がかかるので、早めに仕込んでおきましょう。今回は、豚肩ロースでコクのある味わいを堪能するレシピをご紹介します。
ハーブ(ローリエやローズマリーなど)……お好みで
【ソース】
バター……50g
にんにく(すりおろし)……2片
醤油……大さじ3
酒……大さじ3
ハーブたっぷりポルケッタ
バーベキューで盛り上がるおしゃれなメニューをお探しなら、イタリアの伝統的な肉料理「ポルケッタ」に挑戦してみませんか?
ポルケッタは豚肉を切り広げて中にハーブをたっぷり詰めて巻いたメニューです。スキレットやダッチオーブン、バーベキュー網のどちらでも調理可能なので、お好みでどうぞ!
豚肩ロースの塩釜焼き
豪華に見える「豚肩ロースの塩釜焼き」は、実は意外と簡単!調理過程も楽しいので、お子さんと一緒に作るのもオススメです。
今回はスキレットで作るレシピをご紹介します。焼いてカットしたあとに炭火で炙っても美味しいので、チャレンジしてみてくださいね。
油……適量
現地で焼くだけ!チャーシュー
甘辛い味付けで、お子さんから大人の方まで人気が高い「チャーシュー」。バーベキューならではの炭火の遠赤外線効果で、やわらかジューシーに仕上げましょう。
今回は自宅で仕込むレシピをご紹介。下茹でなどは一切不要で、現地では焼くだけ簡単です。初心者さんも要チェック!
長ネギ(青い部分)……1本分
●にんにく(すりおろし)……2片
●しょうが(すりおろし)……1片
豚肉のしっとり香草ロースト
豚肉の旨味をたっぷり味わえる「豚肉のしっとり香草ロースト」も、バーベキューにもってこいのメニュー。
今回は主にフランス料理で使われている「ソミュール液」を使って、大きな塊肉をやわらかく仕上げましょう。塩と砂糖だけなのに、驚くほどしっとり!
マスタードやバーベキューソースを添えて楽しむのもオススメです。
にんにく(スライス)……1片
鷹の爪(輪切り)……1本
こしょう(ホール)……適量
こだわり派は「手作りバーベキューソース」がおすすめ!
豚肉をオリジナルのソースで楽しみたいこだわり派は、「バーベキューソース」を手作りしてみましょう!
甘め・しょっぱめ・スパイシーとお好みで仕上げられるのがメリットです。豚肉はもちろんのこと牛肉や鶏肉、野菜などとも相性抜群。煮沸した瓶に詰めれば、冷蔵庫で1週間〜10日間保存可能です。
赤ワイン……大さじ4
醤油……大さじ2
はちみつ……大さじ1
酢……大さじ1
バーベキューで豚肉を堪能しよう!
バーベキューといえば牛肉がメインになりがちですが、脂身も赤身も美味しい豚肉は、炭火調理にぴったり。とくに大きなブロック肉を豪快に焼けば、映えること間違いなし!
豚肉は大人から子供まで大好きな食材なので、味や見た目を変えるだけで場を盛り上げてくれるでしょう!