バーベキューでピザはどうやって作る?
自家製ピザは、ピザ生地から手作りする本格派や、市販のピザ生地に好きな具材をトッピングする手作り派など、お好みのスタイルで楽しめます。
もっと気軽に楽しみたいときは、冷凍ピザや餃子の皮を使った変わり種ピザもオススメです。特にバーベキューでは準備時間や場所に制限があったり、人数が多いと手間を減らしたかったりもするため、集まるメンバーやバーベキューのテーマに合わせて選んでみましょう。
本格的に生地から作る
ピザ作りを楽しみたいなら、本格的に生地から作ってみませんか? ふっくらした部分と、カリッと焼き上がった部分の両方を楽しめるのは、手作り生地の醍醐味です。好きな大きさ・形に成形できるので、お手持ちの調理器具のサイズに合わせられるのも嬉しいポイント。
意外と簡単なので、手作りの味わいを楽しみたい方はぜひチャレンジしてみてください。今回は、屋外でも作りやすいようにボウルの中で作れるレシピをご紹介します。大きめのボウルと生地を成形するときに使うクッキングシートがあればOKなので、オススメです。
お湯(40℃)……150cc
注意点は、生地の手作りは美味しい反面、発酵に時間がかかったり、後片付けが大変だったりする点です。
荷物を減らしたい・現地で手軽に楽しむために、できる準備は自宅で済ませておくのもオススメです。
生地を冷凍する
粉類の計量はもちろんのこと、手作りのピザ生地は冷凍しておくこともできるので、慣れたキッチンで仕込んでから現地で焼くという方法もあります。
ピザ生地を冷凍したいときは、事前に手順⑥の「2次発酵」まで終わらせておきます。丸めた生地をラップに包んで冷凍し、現地で解凍してから手順⑦に進めばOKです。
冷凍した生地は1ヶ月ほどもつといわれているので、作りすぎても大丈夫。必要な分だけ解凍して使いましょう。
ジップロックを活用!
現地で生地作りを楽しみたいときは、ジップロックの中で生地を作る手軽な方法もあります。大きなボウルを持ちこむ必要がないので、荷物が多いバーベキューにはうってつけ。お子さんでも簡単にできる方法なので、一緒に楽しく作ってみてください。
計量を済ませた粉類を大きめのジップロックに入れておき、現地でオリーブオイルとお湯を加えて手で揉むようにこねましょう。
少々時間がかかりますが、あと片付けもラクです。コツは、イースト菌が呼吸できるよう、発酵の際に袋の口を少し開けておくことです。
発酵時間に注意!
ピザ生地の1次発酵・2次発酵は、季節によって仕上がり時間が変わります。一般的に、イースト菌がもっとも活発になる環境は、温度28℃~40℃・湿度70%~80%といわれているので、暑すぎたり寒すぎたりしないよう注意しましょう。
常温で1次発酵させる場合、夏場であれば1時間程度、冬場は2〜3時間程度が目安になります。「生地が2倍の大きさになった」「生地に指をさしても穴が塞がらない」のであれば、発酵は完了です。
発酵が足りない場合は、時間を伸ばして様子をみましょう。生地から手作りするのはやや手間がかかますが、慣れてしまえば簡単です。これを機に、手作りピザ生地をマスターするのもいいかも!
市販のピザ生地を使う
手軽に楽しみたいなら、「市販のピザ生地」を用意するのもオススメです。お好きな具材をのせるだけなので、気軽に挑戦できて失敗知らず。生地も、ふっくら系・もっちり系・クリスピー系など、種類も豊富で、お好みに合わせて選べるのが魅力です。
ベーコンやウインナーなどのお肉系食材、シーフードミックスを使った海鮮系、お野菜を使ったヘルシー系など、たっぷりのチーズと一緒に楽しんじゃいましょう。
冷凍ピザを使う
いつものバーベキューに変化をつけたいときは、市販の「冷凍ピザ」で手軽に楽しむのも○。移動時間で解凍すれば、現地では焼くだけなので、追加の一品としてもメインとしても非常に優秀。
バーベキューでは、炭火の遠赤外線効果で、家で焼くよりも冷凍ピザがいつもより美味しく仕上がります。ボリューミーに仕上げたいときは、チーズやウインナーをお好みでプラスしてアレンジしてみましょう。
餃子の皮を使う
変わり種ピザとして、「餃子の皮」を使ったレシピもぜひ試してみてください。1人分にちょうどよいサイズで、片手でパクっと食べられる手軽さが魅力です。餃子の皮は薄く焦げやすいので、焼き時間は3〜5分程度を目安にしましょう。
上にのせる具材は、あらかじめ火を通しておいたものや、火の通りが早いものがオススメです。ビュッフェ形式でお好きにトッピングして楽しむのもいいですね。
道具別、美味しいピザの焼き方
焼きたての熱々を楽しみたいピザ。焼くためには特別な機材が必要だと思っていませんか? 実は、キャンプ・バーベキューでお馴染みのアイテムだけで楽しめちゃうんです。
コツは、下からの熱と上からの熱、両方で焼き上げることです。ピザは網に直置きすると、チーズが溶ける前に底が焦げてしまいます。生地を下からパリッと焼き上げるのと同時に上の具材にしっかり熱が行き渡るよう、ひと手間加えましょう。
以下に、美味しく仕上げるために必要なアイテムを掲載します。
アルミホイル | 網に敷いてピザをのせたり、ピザにかぶせてフタのように使ったりする。直火で劣化しないよう、バーベキュー用の厚手のものがオススメ。 |
オリーブオイル | ピザの張り付き防止に、アルミホイルや調理器具に塗っておく。 |
深めのアルミトレイ | ピザをのせて焼いたり、ピザにかぶせたりして使う。丈夫なものであれば、上に炭などを置いてもOK。 |
ガスバーナー | 具材の火の通りが足りなかったり、チーズに焦げ目を付けて楽しみたいときに便利。 |
アルミホイルやアルミトレイで簡単に焼くこともできますが、さらに本格的に楽しみたいなら、以下のアイテムを使うのもオススメです。
アイテムごとに焼き方を紹介しているので、お手持ちのアイテムと照らし合わせながら、チェックしてみてください。
ピザ窯
ピザを美味しく焼くなら、「ピザ窯」があれば間違いなし! 大きめのピザも焼きやすいので、バーベキューでピザをメインに楽しみたいときにオススメです。
生地の厚さ、具の量、炭の温度にもよりますが、10〜15分程度で焼き上がります。本体は意外とコンパクトでコスパも良いので、検討してみる価値アリです。
●バーベキューコンロにセットして使用するタイプのステンレス製オーブン。
キャプテンスタッグ ピザ焼き オーブン グリル ピザ グリル&ファイアースタンド
サイズ | ピザグリル:29×6cm/ファイアースタンド:30×9.5cm |
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重量 | 900g |
材質 | ピザグリル:亜鉛めっき鋼版/ファイアースタンド:鉄(クロムめっき) |
●グリルにも焚き火台にもセット可能なピザグリル。
ダッチオーブン
焼く・煮る・蒸すと幅広い調理方法に対応した「ダッチオーブン」は、ピザを焼きたいときにもぴったり!
フタの上に炭をおけるので、まるでカマドのような状態を作ることができます。焼くときは、ダッチオーブンにそのままピザを乗せると焦げやすいので、底網を用意しましょう。
クッキングシートごと移動させれば、深さのあるダッチオーブンへのピザの出し入れも簡単です。
バンドック ダッヂ オーブン リッドリフター付 BD-381
サイズ | φ25.5x14cm |
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重量 | 5.4kg |
材質 | 本体・ふた・リッドリフター:鋳鉄/つる:スチール |
●直径約24cmのダッチオーブン。
ロゴス SLダッチオーブン 81062232
サイズ | 口内寸29.5×深さ13×外径幅36.5cm |
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重量 | 11kg |
材質 | 鋳鉄、ポリエステル |
●直径約30cmの大きめダッチオーブン。
スキレット
テーブルにそのままおけば、一気におしゃれな雰囲気が完成する「スキレット」。小さめサイズなので、少人数で楽しみたいときにオススメです。
焼くときは、フタがある場合はフタを、ない場合はアルミホイルをかぶせましょう。フタの上に炭をおけそうであれば上からも加熱し、具にもしっかり火を通すと美味しく仕上がります。
●直径約18cmのスキレット。
●直径15.5cmのアメリカ製スキレット。
スキレットのおすすめ製品については、こちらの記事も参考にしてみてください。
メスティン
コンパクトで手軽に扱える「メスティン」も、ピザを焼くときに使うことができます。ただし、空焚き状態になるので、メーカーでは非推奨。自己責任で行いましょう。
中に底網を設置できる場合はクッキングシートにのせて置き、ない場合はオリーブオイルを塗って張り付きを防止するのがオススメです。
ハンドルはゴムが溶ける可能性があるので、外して調理しましょう。メスティンを使った方法は非常に焦げやすいので、火力が強くなりすぎないよう注意が必要です。
●サイズ17×9.5×6.2cm、容量750mlのメスティン。
●黒色のデザインがおしゃれな、サイズ17.5×11.5×5.5cmのメスティン。
ホットサンドメーカー
「ホットサンドメーカー」をお持ちなら、ピザを焼くのにも活用してみてください。小さめサイズにはなりますが、上に炭を置けば上下からの加熱で美味しく焼き上がります。
焼くときは、ピザの張り付き防止にオリーブオイルをしっかり馴染ませます。
クッキングシートを使う場合は、火が燃え移ってしまう可能性があるので、ホットサンドメーカーの隙間からはみ出さないように要注意です。中に入れ込むかカットしましょう。
チャムス ホットサンドウィッチ クッカー
サイズ | 15×35cm |
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重量 | 490g |
材質 | 本体:アルミニウム合金/ハンドル:ステンレス,フェノール樹脂 |
●サイズ15×35cm、重量490gの新潟県燕三条製ホットサンドメーカー。
●サイズ16×37.5cm、重量785gのホットサンドメーカー。
フライパン
気軽にチャレンジしたいなら、「フライパン」を使うのもOK。お手持ちのフライパンを使えば、コスパも良く手軽です。フライパンは上からの加熱ができないため、フタかアルミホイルを使って具にも熱が行き渡るようにしましょう。
生地を薄めに仕上げるのも美味しく仕上げるコツです。また、炭火や焚き火の上で使うと底がススで汚れてしまいます。気になるようであれば、自宅で使うフライパンとは別に、アウトドア用として用意しておくのがよいでしょう。
●直径20cm、使い勝手の良いフライパン。
網に直置き
最も手軽な方法として、「網に直置き」する焼き方があります。ただしこの方法は焦げやすいので要注意。アルミホイルを3重にし、ピザ全体を包み込むようにして焼きましょう。
使用するアルミホイルは、バーベキュー用の厚手タイプがオススメです。ピザをのせる前に、オリーブオイルをしっかり塗るか、クッキングシートを敷いて貼り付き防止をしましょう。
調理器具があった方が焼きやすいですが、直置きの方法でも焼けないわけではないため、挑戦してみてください。
バーベキューのピザは焦げやすい…美味しく焼くコツ!
全体的に火が通った熱々の美味しいピザに仕上げるためには、具材にいかに早く火を通すかがカギとなります。
しかし、バーベキューの火はコンロやオーブンと違って不安定なので、生地は焦げているのに具は生のまま、なんてことも。美味しく焼き上げるためには、以下の4つのポイントに気をつけてみてください。
火力は熾火(弱火)
ピザを上手に焼くためのポイント1つめは、「熾火(おきび)」です。熾火は、火をつけた炭や薪の炎が収まり、芯の部分が真っ赤になっている状態をいいます。
一見すると炎が立っているときよりも火力が弱いように思えますが、非常に高温で火力も安定しています。
煙も少ないので、食材に煙やススがつく心配もなく、調理にはぴったり。遠赤外線効果もあるので、食材の中までしっかりと火を通したいときに最適の状態です。
炎が上がっていると、「表面は焦げているのに中は生」ということも起きやすいので、ぜひ熾火の状態を作ってから調理を始めてみてください。熾火は近ければ近いほど温度が高いので、ピザを焼くときは火から離して弱火の状態で仕上げましょう。
生地は薄く、耳部分は少し厚めに成形する
ポイント2つめは、「生地を薄く成形する」です。ピザ生地から手作りした場合は、できるだけ生地を薄く成形しましょう。表面だけ焦げてしまうことなく、具材にもしっかり火が通るようになります。
また、耳部分の厚さにも注意しましょう。具材が乗っていない部分は焦げやすいので、耳が薄いと焦げやすくなります。具材をのせない耳は、やや厚めに仕上げるのがオススメです。
具材は火の通りが早いものを選ぶ
ポイント3つめは、「具材の選び方」です。ピザの具材は様々ありますが、火の通りが早いものを選びましょう。火が通りやすい玉ねぎやピーマン、そのままでも食べられるコーン缶やトマトなどはとくにオススメです。
お肉系であれば、ウインナーやベーコン、ツナやサラミなどが火の通りを心配せずに作れるので、安心です。いずれも薄くカットすることと、まんべんなく広げることをポイントにしてみてください。
アルミホイルでしっかり包む
ポイント4つめは、「アルミホイルでしっかり包む」です。ピザを焼くときはどうしても下からの熱が強くなってしまいますが、生地の1番上にトッピングするチーズにしっかりと火を通したいですよね。
フタがない場合は、具材とチーズにしっかりと熱が行き渡るよう、アルミホイルを隙間なく折り止めましょう。熱を逃さず焼き上げると、チーズがトロトロに溶けた絶品ピザに仕上がります。
上火を用意できるとベスト
ここまでピザを美味しく焼き上げるためのポイントを4つ確認しましたが、「上火」があれば文句なしです。
上火とは、ダッチオーブンやスキレットなどのフタの上に炭を置き、材料の上方から火を当てる方法です。
上火があると上からも遠赤外線効果が得られるので、具材に早く火が通り、ピザ生地の焦げ付きを回避できます。必須ではありませんが、直火に対応したフタを使うときは、ぜひチャレンジしてみてください。
自分に合った方法でバーベキューピザを楽しもう
バーベキューに「ピザ」を取り入れれば、いつもとちょっと違うメニューで盛り上がること間違いなし!
さまざまな方法で焼くことができるので、自分にぴったりな方法を見つけてみてください。焦げやすいので注意点はいくつかありますが、自分好みの生地・具材・焼き加減で作った“オリジナル”を味わうのは格別です。
コツを掴んで、バーベキューのピザをマスターしちゃいましょう!