保冷剤の選び方
クーラーボックスに入れた食品や飲料を冷やして、食べ頃・飲み頃をキープしてくれる保冷剤。どれを買っても同じと思いがちですが、実際にはさまざまな種類があり、保冷性能にも違いがあります。
以下のようなポイントに注目することで、用途に合った最適な保冷剤を選ぶことができるでしょう。
1. 使い方に合った種類を選ぼう
まずは、使い方に合った保冷剤の種類を選ぶのが重要。保冷剤には大きく分けて「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」の2種類があります。
ハードタイプはアウトドアやレジャー向け
ハードタイプの保冷剤は、プラスチックなどの固い容器で作られているので耐久性があり、保冷能力に優れているモデルが多いのが特徴。
固く厚みがあるぶん、かさばりやすいのがデメリットですが、たくさんの食品を長時間冷やしておくことができるので、アウトドアやレジャーでの使用に最適です。
ソフトタイプはお弁当や買い物用に最適
ソフトタイプの保冷剤は、冷却ジェルがパックになっていて、お弁当や買い物用に最適。柔らかく、食品の隙間に入れて効果的に冷やすことができるので、保冷バッグやクーラーボックスのスペースを有効に活用しながらピンポイントで保冷することができます。
一般的にハードタイプに比べて耐久性や保冷能力は劣りますが、学校や会社にお弁当を持参するときや買い物帰りなど短時間使用する用途なら使い勝手がよくおすすめです。
2. 冷やすものに合った温度を選ぼう
保冷剤には、冷却温度が「氷点下タイプ」のものと「0度タイプ」のものがあり、どんな食品を冷やすのかによって選び分けるのがポイントです。
氷点下タイプ
氷点下タイプは、肉や魚といった生鮮食品、アイスクリーム、氷などを持ち運びたいときに最適。とくに気温が高い夏に鮮度が気になるものを持ち運ぶ必要がある場合に重宝するでしょう。
氷点下タイプには一般家庭用でも「マイナス16度」など最強クラスの保冷力を誇る商品も多く、バーベキューで食材の鮮度を保ったまま持ち運びたいときや、釣った魚を新鮮な状態で持ち帰りたいときに効果を発揮します。
0度タイプ
0度タイプは、ランチボックスや飲み物など凍らせる必要がないものを持ち運ぶときに最適。お弁当やサンドイッチ、ビールなどを最適な状態で保冷することができるでしょう。
氷点下タイプと違い、冷却温度が明示されていないものも多く、「とくに冷却温度が書かれていなければ0度タイプ」と考えてもよいでしょう。
3. 保冷力の持続時間をチェックしよう
保冷剤を選ぶときは、保冷力の持続時間をチェックするようにしましょう。ハードタイプのなかには、使用状況によってはクーラー内で表面温度が氷点下の状態を8時間前後キープできるような保冷力が長持ちする製品もありますが、短いものは2〜3時間で保冷力がなくなってしまう場合もあります。
たとえば、バーベキューを予定している場合なら、目的地までにかかる時間+バーベキューにかける時間を、お弁当用なら自宅を出発してからお昼休憩までの時間を目安にし、必要な時間を考慮して保冷力の持続時間を選ぶのがポイントです。
どれぐらいの時間冷たい状態をキープすることが可能なのかを把握することで、クーラーボックス内の食品を適切に保冷することができるでしょう。
4. 毎日使う場合は再凍結時間を確認しよう
一度使用して保冷力がなくなった場合、冷凍庫に入れ再凍結させることで繰り返し使用することができます。
しかし、保冷剤の種類によっては再び凍るまでの時間に違いがあるため、頻繁に使う予定がある場合は「再凍結時間」に注目して確認するようにしましょう。
再凍結するまでに36〜48時間かかる保冷剤もあれば、数時間程度で再凍結する保冷剤もあり、その時間はさまざま。一般的には保冷力が高いハードタイプのほうが再凍結時間が長い傾向にあります。
毎日使うような場合は短時間で再凍結して使用することができる保冷剤のほうが使い勝手がよいでしょう。
保冷剤のおすすめ20選
ここからは、おすすめの保冷剤を以下の種類別にご紹介していきます。選び方のポイントを踏まえたうえで、用途に合った保冷剤を見つけてみてくださいね。
氷点下タイプ(ハード)
マイナス16度の超強力な保冷力を誇るロゴスの超人気氷点下パック。一般保冷剤に比べて約8倍もの保冷能力や冷却速度があります。36〜48時間ほど冷凍庫に入れておくだけで魚も凍るほど驚異の冷却能力を発揮。半透明の容器だからひと目で凍結状態がわかる親切設計で、表面は抗菌加工が施されているので安心して使うことができます。
ロゴスの「氷点下パックシリーズ」の倍速凍結タイプ。従来36〜48時間かけて凍結していたところを、その半分の18〜24時間で凍結完了させることができます。さらに、マイナス温度帯持続時間も約16%アップするなどこれまでにない保冷能力を発揮。保冷力の高いものが必要かつ、保冷剤を連続使用する機会が多い方に最適です。
ロゴスの強力保冷剤「氷点下パック」倍速凍結シリーズのコンパクトタイプ。約36〜48時間かけて凍結していた従来モデルに比べ、その半分の18〜24時間で完全凍結させることができます。また、直径約6.3cmのコンパクトタイプだからクーラーボックスの隙間に効率よく収納することが可能です。
ロゴスの氷点下パック同様、マイナス16度の保冷能力を誇るキャプテンスタッグのスーパーコールドパック。48時間冷凍庫で凍らせることで約160分氷点下の状態を維持することができます。繰り返し何度も凍結させて使用できるので経済的。夏のキャンプやピクニックに大活躍します。
山善のオリジナルブランド「キャンパーズコレクション」から発売されているパワークールマイナス16度。一般的な保冷剤と比較して約3倍の保冷能力を誇ります。約12〜24時間と比較的短時間で氷点下の保冷力を発揮することが可能。350g・600g・1,100gなど複数サイズが展開されているので、手持ちのクーラーボックスに合わせて選ぶことができます。
工具などプロツールの卸売を手掛ける「トラスコ」の強冷保冷剤。約24時間以上で完全凍結することができ、クーラーボックスに入れて1時間経過してもマイナス13度の保冷能力を維持します。繰り返し使用することができ、キャンプや釣り・ピクニックなどで大活躍。15〜20Lサイズのクーラーボックスに最適な大きさです。
マイナス11度の保冷能力があるイノアックの保冷剤。マイナス21度の冷凍庫に入れたときの凍結時間は約24時間です。クーラーボックス内で飲料水や生鮮食品をしっかり保冷することが可能。比較的安い値段で購入できるのが魅力的です。
凍らせるとマイナス15度になる急冷タイプのガツンとこおるくん。クーラーボックス内を急速保冷することができます。持ちやすいハンドルが付いており、角を落としたデザインを採用しているので落としても割れにくく丈夫。保冷効果がなくなっても繰り返し凍結させて使用することができます。
0度タイプ(ハード)
アイリスオーヤマの繰り返し使用できる保冷剤ハード。マイナス20度の冷凍庫で約10時間凍らせることで凍結完了します。レジャーやスポーツ時の飲料、食品・お弁当などを冷やしておくときに最適。冷やした食品をクーラーボックスの中に入れ、その上に保冷剤を置くことで効果的に冷やすことができます。
保冷剤や蓄熱材の国内トップシェアを誇るアイスジャパンから発売されている保冷剤ハード。容量300gのコンパクトサイズで小型のクーラーボックス内を効果的に保冷します。容器の表面に抗菌加工が施されているので衛生的。凍らせたくない飲料や食材での保冷におすすめです。
繰り返し使えるハード容器タイプのクールマスター0度タイプ。家庭用冷凍庫で約8〜12時間凍らせると凍結完了して使用することができます。バーベキューやスポーツ・レジャーでの飲料の保冷、食品の鮮度保持におすすめ。日本製保冷剤であり抗菌加工も施されているので、安心して使用することができるでしょう。
アウトドアブランドのキャプテンスタッグから発売されている時短凍結スーパーコールドパック。冷凍庫で24時間凍らせることで保冷効果を長く持続することができます。超氷結タイプ(約48時間で凍結)より時短で凍結させることができるので、定期的に使用する予定がある方に最適です。
氷点下タイプ(ソフト)
ロゴスの人気保冷剤「氷点下パック」のソフトタイプ。食品の隙間に入れて使用することができるため、クーラーボックス内でかさばらず効率的に冷やすことが可能です。36〜48時間冷凍することでマイナス16度の保冷力を発揮。凍結中でも冷凍庫内のスペースを圧迫することなく、停電時には冷蔵庫内を冷やすことができます。
マイナス16度の冷却力を誇り、通常の保冷剤と比較して約3倍の冷却スピードがあるので短時間で凍結させることができます。
米国Amazonで人気が高いソフトタイプのクーラーショック。血液輸送のために開発された医療用技術を応用し、マイナス7.8度を長時間持続することができます。人体や環境に無害の成分を使用しているので安心して使用することが可能。約8時間の凍結時間で再利用することができます。
キャプテンスタッグから発売されているソフトタイプの超氷結保冷剤。48時間の凍結時間でマイナス16度の保冷効果を発揮し、表面温度がマイナス5度になるまで約160分持続することができます。飲料や食品との空間に縦置きで収納することができ、隙間なく効率的に冷やすことが可能です。
お弁当向けのコンパクトタイプ
お弁当の保冷に最適なキャプテンスタッグのソフト保冷剤。ピクニックやレジャーなど、お弁当やフルーツを冷やしたいときに最適です。抗菌加工が施されているので安心して食品に使用することができます。
アイリスオーヤマが発売しているソフトタイプの保冷剤。容量300gで小型のソフトクーラーでも使いやすく、お弁当や食品を保冷するのに最適です。保冷剤として使った後も消臭剤として使用できるのが特徴となります。
人気のホームセンター・100均製品
コメリ ナチュラルシーズン 氷点下保冷剤 500g(-10GN)
価格 | 598円(税込) |
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サイズ | 15×18×2.8cm |
ホームセンター「コメリ」から発売されているナチュラルシーズン氷点下保冷剤。22〜24時間冷凍庫で凍らせることで氷点下を約8時間持続することができます。
ドライアイスより安全に使用でき、繰り返し何度も再使用できるので経済的。アウトドアショップなど専門店に出向かなくても手軽に購入することができます。
ダイソー 保冷剤(ハードタイプ、1.1kg)
価格 | 220円(税込) |
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サイズ | 16×29.3×3cm |
100均ショップのダイソーから発売されているハードタイプの保冷剤。1.1kgの大型サイズながら、なんと220円で購入することが可能です。
約8時間の保冷能力があり、バーベキューやピクニックなどクーラーボックス内で食品を冷やしておきたいときに大活躍します。
保冷剤の活用術
ここからは、保冷剤を効果的に使うための活用術をご紹介していきます!
クーラーボックスの場合
保冷剤の効果を最大限発揮するためには、クーラーボックス内での保冷剤の配置がポイント。
食品や飲み物を入れたあとに保冷剤を乗せると出し入れが不便となるため、底に1〜2枚敷くか2〜3枚立てた状態で配置することで食品を取り出しやすく効率的に冷やすことができるでしょう。
また、薄い肉や魚介類などすぐ解凍できて調理に火を通す食材は、事前に冷凍した状態でクーラーボックスに入れることで保冷状態を保ちやすくなります。
しかし、冷たい空気は上から下へ移動する習性があるので上下で挟むように保冷剤を配置できればより効果的に冷やすことが可能です。
ソフトクーラーボックスなら上蓋の裏に保冷剤を収納できるポケットを搭載しているモデルがありますが、ハードクーラーボックスの場合は食材などの上に乗せるしかない……と思うかもしれません。
そんなときにおすすめなのが、100均アイテムを使用してフタの裏に保冷剤を取り付けるDIY。針金タイプのハンガーを加工し、穴付きの吸盤でフタの裏に吸着させれば手軽に保冷剤を固定することができますよ!
弁当の場合
ピクニックや会社・学校に持っていくお弁当は、保冷剤でサンドイッチして保冷すると効果的です。
お弁当には気温によって傷みやすい食材が多く入っているうえ、温かいごはんやおかずを弁当箱に詰め込むと蒸気がこもって水分となり、それも食材を早く傷めてしまう原因となります。
公園でお弁当を食べようとしても移動中や食べるまで外に置いていると食材が傷んでしまい、食中毒の危険性も高くなるので、保冷剤で効果的にお弁当を保冷するようにしましょう。
保冷剤の捨て方
使用を繰り返して古くなった保冷剤を捨てる場合は、中身をシンクやトイレに流して捨てたりせず、お住まいの自治体の分別ルールに従って正しく処分するようにしましょう。
たとえば、千葉県柏市の場合、ソフトタイプの保冷剤は可燃ごみ、ハードタイプの保冷剤は不燃ごみに分別する必要があります。
※参考:柏市「ごみ分別便利ガイド 保冷剤(ゼリータイプ)」
保冷剤は正しく使おう!
バーベキューやレジャーで食品を持ち運ぶときに、クーラーボックスのお供として必須アイテムの保冷剤。種類や冷却温度・持続時間などさまざまな種類があり、用途に合った保冷剤を選ぶことで快適にアウトドアで食事を楽しみことができます。
今回紹介した選び方やおすすめ商品、また活用術などを参考に、保冷剤を正しく使ってバーベキューやレジャーを楽しんでみてくださいね!