スキレットって何?
アウトドア料理の定番調理器具として人気が高いスキレット。スキレットとは鋳鉄製の厚みのあるフライパンのことであり、熱伝導率が高く蓄熱性に優れているのが特徴です。
そのため熱がゆっくり均一に食材へ伝わり、ふっくら美味しく調理することができます。
しかし、スキレットといえばキャンプ料理をイメージされる方が多いのでは? 確かに焚き火でワイルドに使用するイメージが強いですが、実はバーベキューでも活用することができ、料理の幅が広がるためより一層バーベキュー料理を楽しむことができますよ!
スキレットの選び方
熱伝導率が高くふっくら美味しく調理することができるスキレットですが、サイズや素材などその種類はさまざまであり、どれを選んでよいか迷ってしまいますよね。
そこでここからは、スキレットの選び方をご紹介していきます。以下のポイントに注目することで最適なスキレットを選ぶことができますよ!
人数によって大きさをチェック!
スキレットを選ぶときに、まず注目したいのが「大きさ」。スキレットの大きさによって作ろうとする料理の種類や量が変わってくるので、使用人数に合った大きさを選ぶ必要があります。そこでスキレットの大きさを選ぶときは、以下を目安に選ぶとよいでしょう。
特に家族やグループなど複数名のバーベキューで使用する場合は、外径20cmから25cm前後の大きさがあればステーキやパエリアなどの料理を楽しむことができ、一度に人数分の料理を調理することができるでしょう。
ただし、鋳鉄製のスキレットは大きさが大きくなるほど重量も重くなり持ち運びが不便となるので、使用人数にあった大きさを選ぶのがオススメです。
調理方法によって形や深さをチェック
スキレットを選ぶときは、大きさのほかにも「形」や「深さ」に注目するのがポイント。スキレットには、フライパンのような丸い形状のほかにも四角い形状があり、また「浅型」と「深型」など深さにも違いがあります。
焼き調理がメインならフライパンのように浅型が使いやすいですが、深型なら煮込み料理に対応することができるのでより一層料理の幅が広がります。もしバーベキューで”アヒージョ”などの煮込み料理やゆで料理を作る予定があるなら、深さ4cm以上の深型を選ぶとよいでしょう。
どんなシーンで使う?素材をチェック
スキレットは丈夫な「鋳鉄製」というイメージが強いですが、実はそのほかにも「耐熱陶器製」や「ホーロー」など素材に種類があります。それぞれ素材の違いによっても特徴が異なってくるので、用途に最適な素材を選ぶようにしましょう。
鋳鉄
一般的にスキレットの素材で一番多いのが「鋳鉄(ちゅうてつ)製」。鋳鉄とは高炉で溶かした鉄を型に流し入れて作った鉄製品のことを指し、熱伝導率が高く蓄熱性に優れているので焼き調理に最適です。
また直火はもちろん、オーブンやIHなどさまざまな熱源に使用できるので、屋外・室内とさまざまなシーンで使用することができます。しかしその反面重く錆びやすいのがデメリット。特に保管状況によってはすぐに錆びてしまうので、シーズニングなどしっかりとした手入れが必要となります。
耐熱陶器
耐熱陶器製は土鍋などに使われる素材を使用しているので保温性が高く、鉄に比べると軽く扱いやすいのが特徴。シーズニング不要で手入れもしやすく、直火やオーブンのほか電子レンジでの使用が可能です。
しかし鋳鉄製に比べると熱伝導率や蓄熱性に劣るため、分厚いステーキを焼くなどの調理には不向きであり、耐久性も低いのでアウトドアでガンガン使うという用途よりはキッチンでの使用にオススメです。
ホーロー
ホーロー製のスキレットは、保温性が高いのが特徴。電子レンジでの使用は不可となりますが、ガスコンロやIH・オーブンなど幅広い熱源に対応します。また油なじみがよいため綺麗に焼き上げることができ、汚れも落ちやすくシーズニング不要で手入れも楽々。さらにカラー展開が豊富でオシャレなデザインも多いので、そのまま食卓に並べて楽しむことができます。
しかし衝撃に弱いため割れやすく、火力が高いと焦げてしまうというのがデメリットです。
あると便利アイテムもチェック!
スキレットをより快適に使用するために、あると便利なアイテムにも注目してみるのがオススメ!
例えばスキレットに蓋が付いていれば、焼き調理はもちろん「煮込み料理」や「蒸し料理」にも対応することができ、バーベキューでより幅広い調理を楽しむことが可能です。
さらに蓋をひっくり返してフライパンや小型スキレットとして2WAYで使用できたり、鍋敷きやケース・ハンドルカバーなどが付属していると使い勝手が向上します。
タイプ別おすすめスキレット
それではここから、オススメのスキレットを「タイプ別」にご紹介していきます。「鋳鉄製」や「蓋付き」「深型」など、用途にあった最適なスキレットを見つけてみてくださいね。
定番の鋳鉄
ロゴス 取っ手がとれるスキレット S
サイズ | 30×16.5×8cm(取っ手含む) |
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重さ | 1.2kg |
●取っ手を取り外すことができ、取り付けが2箇所あるので向き調整が簡単
ロッジ ロジック スキレット6 1/2インチ
サイズ | φ15.5×3cm |
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重さ | 880g |
●1〜2人分の調理に最適な6.5インチ(外径16.5cm)のコンパクトサイズ
パール金属 スプラウト 鉄鋳物製 スキレット 16cm
サイズ | 29×17.5×5cm |
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重さ | 860g |
●鉄鋳造製で火のあたりが柔らかく、ムラなく火を通すことができる
キャプテンスタッグ スキレット ミニ
サイズ | 15×23.5×3.5cm |
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重さ | 780g |
●外径15cmのミニサイズでちょっとした一人料理に最適
ニトリ スキレット鍋 15cm
サイズ | 25.5×15.7×3.3cm |
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重さ | 約720g |
●6インチサイズ(内径15cm)で1〜2人の調理に最適
蓋付き
コールマン クラシックアイアンスキレット 10インチ
サイズ | 27.5×41.5×10cm |
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重さ | 約4.4kg |
●蒸し料理も可能な蓋付き鋳鉄製スキレット
スケーター 取っ手の取れる2WAY蓋付きスキレット
サイズ | 20×17.5×4cm |
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重さ | 1.5kg |
●蓋をひっくり返してフライパンとして使用できる2WAYタイプ
和平フレイズ 鉄スキレット ヘビーズ コンボセット
サイズ | 25.8×16.8×7.5cm |
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重さ | 1.74kg |
●深型(45mm)&浅型(33mm)のスキレットと網がセットになったコンボセット
陶器
GRILLER スキレット 21cm
サイズ | 20.8×14.2×6.5cm |
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●耐熱陶器製で直火での使用が可能
ポトペリー スキレット エルド L
サイズ | 37.5×21.5×6.8cm |
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●電子レンジでの使用が可能な陶器製スキレット
sowaca フライパン L
サイズ | 26×19.5×3.5cm |
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重さ | 560g |
●耐熱陶器を使用しているので直火・オーブン・電子レンジでの使用が可能
ホーロー
ルクルーゼ シグニチャー スキレット 20cm
サイズ | φ20×4cm |
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重さ | 1.5kg |
●目玉焼きやパンケーキ作りに最適な20cmサイズ
ストウブ スキレット 16cm
サイズ | 30×16×4.2cm |
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重さ | 1.1kg |
●蓋の内側にある突起により蒸気が食材にまんべんなく降り注ぎ、旨味を最大限引き出せる
パール金属 ルージュ鉄鋳物製 スキレット 20cm ホーロー加工
サイズ | 355×215×55㎜ |
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重さ | 1.6kg |
●保温性が高く冷めにくいホーロー加工製スキレット
深型
ロッジ ディープスキレット 10-1/4インチ
サイズ | 40.9×26×8.2cm |
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重さ | 2.75 kg |
●ステーキを焼いたり煮込み料理に最適な10-1/4インチ(内径25.7cm)サイズ
キャプテンスタッグ 深型スキレット 18cm
サイズ | 18.5×29.5×6cm |
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重さ | 1.2kg |
●厚みがあるため熱をじっくり均等に伝えることができる
ロゴス 合体できる深型スキレット M
サイズ | 45×23×10cm |
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重さ | 2.3kg |
●取っ手を取り外すことができるのでコンパクトに収納可能
四角
ロッジ スクエアグリルパン 10-1/2インチ フィッシュロゴ
サイズ | 26.6×26.6cm |
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重さ | 3.3kg |
●ステーキや野菜に焼き目を付けることができる網焼き加工
ロッジ ロジック スクエア スキレット
サイズ | 23.65×14.12×4.6cm |
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重さ | 790g |
●5インチ(内径11.7cm)の可愛らしいコンパクトサイズ
ロゴス アイアンMYグリルPAN・スクエア
サイズ | 20×16×3.4cm |
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重さ | 1.3kg |
●内径15cmのミニサイズなので、焼き網の上にのせて使用することができる
100均でもGETできる
ダイソー スキレット S
●内径13cmのコンパクトサイズでソロでのちょっとした調理に最適
価格 | 220円(税込) |
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サイズ | 21×14.5×2.5cm |
ダイソー スキレット M
●内径15.1cmで目玉焼きやハンバーグなど1〜2人分の調理に最適
価格 | 330円(税込) |
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サイズ | 25.5×15.1×3cm |
スキレットの手入れ・シーズニング方法
鋳鉄製のスキレットは錆びやすいのがデメリット。そのため製造時に錆止めの塗装が施されており、使用前にシーズニングという手入れをする必要があります。
シーズニングとは鉄製のフライパンやスキレットを使用する前の事前手入れのこと。シーズニングを行わないで使用すると料理に嫌なニオイが付いてしまうほか焦げ付きやすくなり、また錆びやすくもなるため、スキレットの寿命を縮めてしまいます。
そのため使用前に綺麗に塗装を洗い流し、新たに表面に油膜を作って空気を遮断する加工を施し、錆止めや焦げ付きを防止するためのシーズニングが必須です。具体的なシーズニング方法は以下の手順となります。
1. あらかじめスキレットに水を張り、加熱しておく
この作業を3〜4回繰り返すことでしっかり油膜が形成され、錆止めや焦げ付きを防止することができます。
また使用後に水洗いして汚れを落としたあとはしっかり水気をとって保管するのが重要。せっかくシーズニングの手入れを施していても錆が発生しやすくなる原因となります。
水洗いしたあとはスキレットを空炊きして水気をしっかりとばし、その都度薄くオイルを塗布するか、定期的にシーズニングを行うよう手入れするのが長く愛用するポイントです。
サビがあったらどうする?
定期的なシーズニングを怠ったり水洗いしたあとにしっかり乾燥させずに保管していたりすると、あっという間にサビが発生してしまいます。もしサビがあった場合は、ちょっとしたサビなら水で加熱し汚れを浮かび上がらせ、たわしで洗い落とすことで対処できます。
それでも落ちない頑固なサビの場合は、一度バーナーで錆びた箇所を十分に焼き上げ炭化させたあと、粗熱をとってからぬるま湯で金たわしを使ってガシガシ磨くように洗い落とします。
サビを落としたあとは再度スキレットを空炊きし、しっかり水気を飛ばしたあとにオイルで薄くコーティングを施し、ホコリやゴミが付かないように新聞紙にくるんで保管するようにしましょう。
バーベキューでもできるスキレットレシピ
バーベキューといえば”焼肉”や”焼きそば”が定番メニューですが、スキレットを使えば焼き料理のほか、煮込み料理や蒸し料理など調理の幅が大きく広がります。
そこでここからは、バーベキューでも手軽にできるオススメのスキレットレシピをご紹介します。
ニンニクのオイル焼き
「ニンニクのオイル焼き」は、スキレットで誰でも手軽に作れる簡単料理。味付けなしでもホクホク美味しく、オイルをパンやじゃがいも・ライスと炒めて食べてもオススメです!
アヒージョ
「アヒージョ」は、オリーブオイルとニンニクで煮込むスペイン料理。ソーセージやベーコン、えびやタコなど好きな具材を入れて煮込むだけで、簡単にバーベキューのおつまみが作れます!
チーズフォンデュ
「チーズフォンデュ」は、チーズを白ワインなどで煮込んだスイス・アルプス地方の家庭料理。スキレットとカマンベールチーズがあれば、鍋で煮込むことなく手軽にチーズフォンデュがバーベキューで楽しめます!
餃子
バーベキューのメニューには無縁ともいえる「餃子」でも、スキレットが2つあればカリッとジューシーに焼き上げ味わうことが可能です。ビールのお供に最高!餃子は自分で1から作らなくても冷凍でもOK。手軽に作ることができるのも魅力です。
パエリア
一見ハードルが高そうな「パエリア」も、スキレットがあれば意外と簡単に調理が可能!米と魚介類や鶏肉を炒めてスープで炊き上げれば、バーベキューでスペイン料理を味わうことができます。
スキレットで美味しく調理!
熱伝導がよく蓄熱性に優れたスキレットは、ふっくら美味しく調理することができ、焼き調理を始め煮込み料理や蒸し料理など、幅広いアウトドア調理を可能にします。
今回紹介したオススメのスキレットや選び方・手入れ方法を参考に、スキレットで美味しくバーベキュー調理を楽しんでみてくださいね!